お客様より、パソコンからある特定の携帯電話にメールが送れないとのお問い合わせ。
携帯側でパソコンメールの受信拒否をしているのかと思ったら、どうもそうではないらしい。
いろいろ聞いているうちに、その相手の携帯電話のメールアドレスに問題がありました。
携帯のメールアドレスに問題なんかあるの?と言われそうですが、実はドコモとAUの携帯電話のメールアドレスの中にはインターネットの仕様に沿っていないものが存在します。そのため、インターネットの仕様に準拠したプロバイダからのメールが届かないという問題が起こっています。
携帯電話のメールアドレスで、インターネットの仕様に沿っていないメールアドレスとは、
「メールアドレス内でドット(.)が連続するもの」 例 hoge..hoge@docomo.ne.jp
「@(アットマーク)の直前にドット(.)があるもの」 例 hogehoge.@ezweb.ne.jp
です。
インターネットのルールは、「RFC」(Request for comments)で定められています。
メールに関する仕様は、RFC5321とRFC5322で定義されています。
http://tools.ietf.org/html/rfc5321
http://tools.ietf.org/html/rfc5322
問題は、ドコモやAUが、いまだに「ルールを無視したメールアドレス」を許可しているということ。
最近やっと両社ともホームページに、
「.」は「..」などのように連続で使用することや@マークの直前で使用することはできません。
という表記がされるようになり、実際新たなメールアドレスの発行時にはインターネットの仕様に沿わないメールアドレスの発行はできなくなりました。
しかし、すでに正しくないメールアドレスを使っている方への対策は、いまだにされておらず、放置しています。
キャリアによる、「ルール違反」によって、ユーザーに迷惑がかかるのであれば、「ルール違反」メールアドレスは、早急に使用できないようにするなどの対策を取らないといけないのではないでしょうか。
メールアドレス一つとっても、いまだに日本独自の仕様を使い続ける携帯電話会社。
世界の携帯電話市場で太刀打ちできていないのは、そういう細かいところに対応できていなかったのも原因じゃないかなと思います。